Q&A

Q1.どのような人たちが会員対象ですか?


A1.精神障害者の地域生活を支援する立場の人たちです。


「とうきょう会議」は、行政から補助金あるいは公費を受けて、精神障害者の地域生活支援のための事業(所)を運営している4団体(東京都精神障害者共同作業所連絡会、東京都精神障害者共同ホーム連絡会、東京都精神障害者授産施設連絡会、東京都地域生活支援センター連絡会)が2003年から東京都や厚生労働省に対し、共同行動を行なう中で、定期的な会議を開いて来たものが、その母体です。しかし、「障害者自立支援法」の全面施行を迎え、障害者福祉サービスの仕組みが大きく変わり、それに伴い発生する問題を前にして、事業種別の枠を超え、「精神障害者の地域生活支援」という俯瞰的な視点の下に、これまで培ってきた支援の仕組みを足がかりにして、現場の声をまとめ上げ、自らの活動を検証しながら広域に連携し、制度的な基盤拡充の実現を図ろうとするための組織を模索してきました。その結果、上記4団体の従事者だけでなく、医療/福祉/保健/教育/行政分野など幅広い層が会員として登録しています。東京都精神障害者民間団体協議会(都精民協)にも参加し、東京都における施策の拡充を実現していきます。


Q2.「支援法」では3障害が一元化されましたが、なぜ「精神障害」にこだわるのですか?


A2.3障害が一元化されても精神障害の障害特性の問題がなくなるわけではありません。

 現在、精神障害者のための福祉施策や制度は不十分な状態のうえ、地域生活を送る上での資源の少なさも問題です。こうした課題が「支援法」施行により解決されるとは考えにくく、逆に「一元化」の中で埋没してしまうおそれを抱きます。障害者自立支援法下におけるサービス体系での支援のあり方、さらに新たなサービスや支援のあり方を開発していくには、「支援の輪切りをしない」ための新たな発想が求められるのではないでしょうか。精神障害者の支援では、あらゆる場面において「相談支援」がベースになっていること、同じスケールでは「障害の重さ」「生活のしづらさ」が計れないことなど、精神障害者の地域生活支援を行なっている者として、精神障害固有の問題を取り上げて、制度の拡充を求めていくことが必要と考えるからです。


Q3.連絡会組織があるのになぜ今、より大きな連帯(組織)が必要なのですか?

A3.「支援法」下での諸課題に対応するために、これまでのような各連絡会の集合体ではなく、「精神障害者の地域生活支援」を軸に情報収集、発信、共有、提供(=情報の一元化)ができる組織、機動力や迅速性を備えた組織を作る必要があると考えます。

これまで精神障害者の地域生活支援は、作業所や社会復帰施設をはじめ、民間の障害当事者団体、家族会、市民ボランティア団体などが、自治体のサービスと連携を取りつつ担ってきました。東京都においては全国トップレベルの補助金という事もあり、一定のマンパワーの確保ができ、事業種別ごとの横の連絡組織も、都精作連をはじめとして、新たな事業が生まれるたびに、ホーム連、授産連、センター連が設立されてきました。これらの連絡会はその事業ごとの課題解決の追求や、職員のセルプヘルプ的な機能を果たしてきましたが、地域ごとの課題、全都・全国的な課題への取り組みなどは迅速に対応できず、十分に力を発揮できなかった事も事実と思われます。各連絡会だけでは出来なかった事を実現するためには、より大きな組織をつくり、組織基盤を安定させることが必要です。


Q4.「東京ローカル」の意味は?東京限定の理由はなんですか?

A4.東京で仕事をしている者として、東京で行なわれている水準がスタンダードとなり、全国水準を引き上げるための取組みを担うことが役割であり責任であると考えるからです。

東京は、単なる一地方ではなく、数量的には精神障害者に対する生活支援が最も進んでいると言われています。今後、この分野へは、他障害、医療法人、企業などの参入が予想され、私たちは多くのことを学び、大きな刺激を受ける環境になると予想されます。東京を一つのモデルとし、全国各地方の特長を活かしつつ、その質的・量的水準を底上げしていくことを東京から全国に向け発信することが、今だからこそ必要と考えます。東京だからこそ「見えてきた支援のあり方」、東京だからこそ「出来てきた行政・民間とのつながり」、東京だからこそ「実現できる情報共有や集約性」を再認識し、「東京ローカル」の声として、全国にも発信、届けて行きたいと思います。

とうきょう会議組織図

とうきょう会議組織図
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