精神障害者地域生活支援とうきょう会議
設立趣意書
「いま、東京ローカルからの発信を!」
障害者自立支援法の施行から1年余りが経ち、3障害を一元化した障害福祉の新たなサービス体系は、地域で暮らす精神障害者とその支援者たちの日々の活動に、大きな変革をもたらそうとしています。
私たちは、東京を生活圏とする精神障害者の地域生活を支援する者として、自身が身をおく事業種別の違い、職場、職種の違い、自治体の違いなどによって、生活支援のあり方が輪切りにされてはならないと考えています。私たちの支援活動は、ひとりの精神障害者の生活をトータルに捉え、地域社会の中に彼らの生活の基盤を確保し、支援の輪を広げていくことを目指して行なわれるものだからです。このことは、自立支援法が施行されても変わることのない、私たちの支援者としての基本的な姿勢です。
私たちは、すべての人の「生存の平等」ということに基本的な価値を置いて活動していきます。その実現のためには、精神障害者と共に在り、彼らの権利と利益を守る支援者として、既存の立場の違いを超えた連帯を組織することが必要であると考えます。私たちはすでに、日々の実践を通じて、「生活支援』という大きな共通の基盤の上に立っているのです。私たちには、精神障害者福祉のさらなる制度的拡充と発展のために、より大きな運動を組織する力があるのではないでしょうか。
いま、私たちは、東京だから見えてきた支援のあり方、東京だから築ける民間と行政のつながり、東京だから実現できる情報共有や運動の集約性を再認識し、前向きな力に変えていくことが重要です。そして、私たちの活動を「東京ローカル」の声として全国に向けて発信することで、この国の精神障害者福祉を真に必要な水準へと高めていきたいと考えています。
私たちは、以上のことを実現するための新しい支援者団体として、「精神障害者地域生活支援とうきょう会議」をここに発足させます。ここに掲げた趣意に賛同してくれるすべての支援者たちに、私たちの活動への参加を広く呼びかけます。
<とうきょう会議は、こんな活動をしていきます>
1.東京の精神障害者地域生活支援団体の窓口になります。行政の動きや各団体の活動など、必要な情報を即時収集・発信することで、情報の共有化と制度に即応する体制を整えます。
2.東京の地域生活支援の実態を把握し、よりよい支援のあり方を求めて調査・研究を行います。また、研修や実習を通じてそれぞれの団体の活動に対する相互理解と交流を深めます。
3.精神障害者にとって本当に必要な地域生活支援のあり方を、国や東京都に対して政策提言してきます。精神障害者地域生活支援の「東京モデル」の確立を目指します。
2007年7月21日
精神障害者地域生活支援とうきょう会議
設立賛同人一同